●アラマーイルマン・ヴァサラットとの再会 |
ありました。詳細は前回のバトルに書いてあるので、そちらを御覧ください。
慶應大学の学生さん以外の方でも聴講はできます。
そして、本日、講義で使う音や映像を編集してくれている野呂氏(kensoの
DVDを4作作ってくれた、あの野呂氏です)から編集済みのDVD-Rが届いた。
我乍ら面白い!そして、それに更に拍車をかける野呂さんの映像がまた
面白い。お互い、持って生まれた凝り性が露呈し、相乗効果をあげている。
講義なんだぜ〜〜ここまでやらなくてもいいのに〜。
でも、絶対に面白い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
やった~~!
ついに私のパソコンで「夢に消え」まで打つと「夢に消えるジュリア」と出るようになった。最初は、「夢に消えたジュリア」という日本を代表するといわれる
桑田なんとかとかいう歌手のタイトルがでてきてしまって、でてきてしまって、
「鬱陶しい!!なんで、オリジナルが表示されずにタイトルをパクった方がでるんだよ!」
と不快な思いをしていたが、慶應大学の特別講義用の原稿を推敲する過程で、何度も「夢に消えるジュリア」とオリジナルなものを入力しているうちに、「どうせ、またパクった方のタイトルがでてくるんだろう?お前は本当に私が大枚払って
買ってきたパソコンなのかいな」と半分あきらめて「夢に消え」まで入力したところ!!「夢に消えるジュリア」と学習機能によって表示されたのだ。
やった~~オリジナルがパクりに勝った。
よし、あとは「いとしの」と入力したら「いとしのレイラ」と少なくとも私の
パソコンでは表示されるように、学習させよう。
「いとしのエリー」でなく。
、、、、とそんな話を今回慶應大学の講義で使用する映像を編集してもらう
野呂氏(「ハレ紀」他、KENSOのDVD、4作を制作。慶應大学文学部卒)にしていたら、「まあ、音楽業界だけじゃなくて、日本は他の業界でもタイトルのパクりくらいは日常茶飯事ですからね。“世界の中心で愛を叫ぶ”っていう映画があったじゃないですか。」
「おお、あったねえ。まったく見たくないタイプの映画ね」
「あれ、SF小説の “世界の中心で愛を叫んだけもの”のタイトルをパクったものなんですよ。内容は、これでもかというくらい殺戮殺戮なんですけどね(爆笑)」
それから少しの時間、オリジナルとパクり談義をしたのであるが、省略。
ここまでは前置き、
まもなくオリジナリティあふれるフィンランドのバンド
「アラマーイルマン・ヴァサラット」が来日する。
我々も出演したプログレの祭典NEARfestにも出演したことのある彼らを初めて
見たのは2009年の来日公演だった。なんと形容していいか分からない変な音楽
であったが、その臨界点ギリギリのエネルギーに圧倒されたし、どこまでが本気で
どこからかがギャグなのか分からないステージング(こうしたフィンランドの伝統芸能があるのかもしれない。これまた来日が予定されているフレアークの初来日ステージにヨーロッパの街角で行われてる大道芸の伝統を感じたのに共通した感覚だ)も印象に残っている。
会場にいた厚見玲衣氏が終演後に「いやあ、面白い音楽だね~」と言っていたが、
本当に面白い音楽だ。まず、チューバックスというオリジナルの管楽器(ものすごい低音の轟音)、バンプオルガン、トロンボーン、チェロ二台、ドラムという
楽器編成が変わっている。リーダーのスタクラを初めとして何名かが、アイアン・メイデンなどのメタルバンドのファンらしく、スタクラの吹くチューバックスと
エフェクト処理されたチェロのユニゾンは、なるほど80年代以降のヘビーメタル
(註:私が育てられたハードロックとは別物。念のため)のリフを彷彿とさせる。
前回の来日の際、日本で入手困難だったアルバムもメンバーに持ってきてもらって
購入した私は一時期、毎日のようにそれらを聴いていた。
今回、主催者が送ってくれたのは、日本のみでの来日記念特別編集盤。
今までのアルバムからメンバー自身がセレクトしたいわゆるベスト盤だ。
う~~ん、すごい、次々に強力な曲がでてくる。
強迫的な変拍子も気持ちよい。
来日公演が一段と楽しみになったわけだが、私が狂喜したのは、同封されていた
DVDだ。「なんだこれは?」ディスクの入った紙のケースを開けて、
パソコンに入れてみる。
!!!!!!!
こ、こ、これは、私とヴァサラットとの初遭遇、あの映像ではないか!
2008年の秋、私はラウーというアイルランドの三人組バンドのライブに来ていた。
そして開演前にステージ上のスクリーンに映しだされた映像に釘付けになった。
「かっこいい!何というバンドなんだろう。文字が英語じゃないようだから、
どこか共産圏とかのニューウェーブバンドかなあ?
それにしてもこの退廃的な感じ、かっこいいなあ、映像もかっこいい」
そう、それがアラマーイルマン・ヴァサラットだったのです。
そして、上記ベスト盤CDにライブの主催者が同封してくれたDVDこそが、
その時に会場で流されていたものだったのだ。
本当によく出来ているし、彼らの音楽のイメージを広げ、彼ら自身の訴える
ものをうまく表現している最高のショートムービーだ。
“独裁政権下での秘密警察と地下組織の攻防”的なイメージなのかな?
そういったムービーと実際の彼らのライブシーンを上手く組み合わせた、
私にとって最高に嬉しいDVD。
やらなくてはいけないこと、書かなくてはいけない原稿が
あるのに、一挙に見てしまった。
(速報・このDVDはタワーレコードで上記ベスト盤を購入した方に
特典としてついてくるのだそうです)
ヴァサラットの来日公演、ますます楽しみになってきた。
とにかく、あのドライブ感、CDには収まらないあの低音、そして訳の分からない
ステージング(特にトロンボーン奏者が現代に生きている普通のひとなのか、
ちょっと怖い)、あれは絶対に会場でないと体感できないだろう。
好みの問題はあるだろうが、KENSOファンの皆さん、あるいはアンチKENSOの
皆さんにはきっと楽しんでいただけるライブとなるはずだ。
共演するヴァルティナも期待できる。
場所は渋谷、駅から会場まで、きっとしょうもない音楽が溢れていることだろう、
すれ違う若者たちがi-podで聴いている音楽の大半はしょうもないものなのだろう、
でも、いいじゃないか、自分たちだけでこういう本物を楽しもうよ。
アラマーイルマン・ヴァサラット来日情報は
http://www.mplant.com/vasarat
そして、KENSOのライブ情報告知はもう間もなくだ。